瞬発力とスポーツの関係とは?

様々なスポーツにおいて、瞬発力はかなり密接な関係となっています。

しかし、スポーツによって使われる能力も異なることも有り、
使われる瞬発力との関係性も異なります。

そこで、どのようなスポーツでどのような瞬発力が使われているのか、
また、どのような違いがあるのか、様々なスポーツを比較考察してみました。

陸上競技で使われる瞬発力

まず、陸上競技について考察してみたいと思います。

陸上競技は、主に一つの力に特化した競技が多いかと思います。
例えば、100m走等の短距離走。
この競技の場合は、前に進むための脚力と腕を振り抜く力が必要となります。
この競技に関しては、前に進む為に地面をしっかりと掴み跳ねる力、
また走っているときに体がぶれないように保つ力などが必要となります。

次に、砲丸投げ等の投てき競技。
この競技の場合は、遠くに投げるために肩や腕、そして投げる物を支える手の力が必要な上、
投げるための上半身を支える下半身の力となります。
この競技の場合は、飛跳ねる力よりも、どっしりと土台となる力が必要となります。

このように、競技一つ一つを見ても、使われている筋肉が異なる上、
使われる筋肉の性質も変わってきます。

瞬発力は、バネのように跳ねる様な力にも必要となりますし、
砲丸を投げるために体をしっかりと地面につけるために踏み込む力にも必要となります。

他の陸上競技、走り幅跳びや走り高跳び、棒高跳び等の跳躍競技も考察してみます。
走り幅跳びや高飛びに関しては、短距離走に近い筋肉が使われています。
しかし、跳躍を伸ばすため、太ももから、脚にかけて、跳ねる瞬発力が必要となります。
走るときも跳ねる力が必要となりますが、この場合はピッチをあげて速く前に進む力となりますが、
走り幅跳びや高飛びの場合は、助走をした後の最後のジャンプに最大限の力を込めることと、
体全体をバネとしてしなる動きも必要となりますので、上半身も体勢を維持するための筋肉が必要となります。

球技系の競技で使われる瞬発力

次は、球技系の競技で使われる瞬発力について考察してみます。

まずはサッカーで使われる瞬発力について考えてみます。
陸上競技と同じように走る力が必要ですが、単純な走りではなく、
緩急のつけた走りに加えてボールをコントロールしたり蹴ったりする力も必要となります。

ボールを蹴るときは、蹴る側の脚はすね等前側の筋肉を強く使いますが、
支える側の脚もしっかりと体を地面につけるための脚はふくらはぎ側の筋肉を使います。

このように、サッカーでは前後の脚の瞬発力が重要となります。

また、上半身の筋肉は、タックル等ぶつかりあう際に倒れないよう体を支えるため、
瞬間的にバランスをとるための力が必要となります。

次に野球で使われる瞬発力ですが、
ボールを投げることや打つことがメインの瞬発力となります。

ここで使われる筋肉は、腕を振り下ろす力と体をひねる力、
そして、ボールを打つ際に、バットをしっかりと握り振り切る力が必要となります。

投げる際には、腕だけでなく、手首、肩、そして背中、と瞬発的に力を発揮する必要が有ります。
また、直線の動きを作るために、体をひねることも重要となります。

特徴的な投げ方で有名な、野茂英雄選手の投げ方を例にしてみます。
彼の投げ方は、バッターを背にした状態で、力を溜め、
体を回転させつつ、ボールを投げる、トルネード投法で有名となりました。
しかし、力の原理から見ると、リリースまでのボールの動きを真っすぐにする方が、
力が一番出ます。

そこで、彼の投法では、体全体を前にする動きに手をうまく真っすぐ合わせて投げる方法となります。
この際、彼の体は、下半身から、腰、背中、肩、腕と体全体を使ってボールを投げています。

このように、投げる動作一つでも腕の力だけではないことが分かります。

格闘技での瞬発力

最後に格闘技で使われる瞬発力について考察してみます。

まずレスリングですが、相手にタックルする際に下半身の爆発的な力に加えて、
相手の脚等を掴み、持ち上げる上半身、など、体全体で瞬発力を発揮しています。
ただし、使われている力は、サッカーのように蹴る力や、野球のように投げる力が合わさった様な形となります。

他にも、肩をつけないように背中を反る力等も必要となり、
一瞬の隙が相手に付け入られるため、常に力が出ている状態です。

また、ボクシングでは、パンチに使う力に加えて、パンチをよける力が必要となります。
パンチをよける際は、体を前後左右上下に瞬時に動かすことが必要となるため、
体を基軸とした瞬発力が必要となります。

また、パンチを打つ際に、しっかりと踏み込むことで、
相手に力を与えることが出来るため、ここでも足腰の瞬発力が必要となります。
通常は、体を動かすために重心移動しながら、ステップを踏む動きとなりますが、
パンチを打つときはさらに踏み込む力も必要となります。

このように、どのスポーツでも特定の筋肉・瞬発力だけを鍛えれば良い訳ではなく、
体全体を効率よく鍛える必要が有ります。

しかし、使われる筋肉や体の使い方によって、鍛え方も変わってきますので、
自身のスポーツを良く知ることも重要となります。

細かい体の動きや、動作時に使われる筋肉に注意してみると、
鍛えるべき筋肉が分かりますので、実際に筋トレ等でパフォーマンスをあげる際には
一度ゆっくりとで良いので、体の動きを確認してみてください。