持久力運動時の心拍数

心拍数は運動を行うにあたり一つの重要な指標となります。
特に持久力を高めるような運動を行う際には、
心拍数を定期的に観測することで自分の状態を理解することにつながり、
トレーニングをより効果的に行うことができます。

では、持久力と心拍数の関係性はどのようなものなんでしょうか?

心拍数の定義から運動時の目安などについて考察してみます。

心拍数とは

まず心拍数について考察してみます。

心拍数とは、一定期間内に何回心臓か鼓動(拍動)するかの値を示します。
一般的には1分間の拍動数を指し、単位はbpm(beats per minutes)で示されます。

拍動数の数え方ですが、心臓が一回鼓動(拍動)し血液を送る際に動脈が拍動するため,
その動脈部が1分間に何回拍動するかを数えることが一般的です。

ただ、毎回1分も数えることは時間的にも行動的にもかなり面倒くさいため、
15秒間や20秒間だけ数えて、それぞれ4倍または3倍する方法をとることが多いです。

一般的にこの心拍数は年齢とともに下がる傾向にありますが、
大体安静時の心拍数は60~70回だといわれています

この心拍数ですが、ご存知の通り運動をする際に高くなります。
心拍数が高くなる理由として、運動をする際には安静時の時に比べて、
より多くの酸素とエネルギーを体の隅々、特に筋肉に届ける必要があります。

安静時では、主に内臓などに血液を巡らし、体の浄化を進めているのですが、
運動時には内臓から筋肉に活動がシフトされます。

筋肉が活動する際にはより多くの酸素が使われるため、
安静時の血液供給量では酸素やエネルギーを送ることができなくなり、
それらを解消するために拍動数が高まり、より多くの血液を循環するようになります。

心拍数のトレーニング指標

心拍数についてはわかってきましたが、心拍数と持久力の関係についてはまだわからない状態です。

次は、心拍数をトレーニング指標に合わせて考えてみたいと思います。

持久力を高めるのであれば、より多くの血液を循環させることが重要であることがわかりましたが、
循環させるために常に高い心拍数を維持することがいいといえば、そうではありません。

心拍数を高めすぎると逆に心臓に負担がかかりすぎることもあり、
高すぎる心拍数を維持することは体を内側から壊していくことにつながります。

心拍数にはトレーニングに応じた指標が研究されてきました。

その中で重要な数値は最大心拍数です。
人によって心拍数には差がありますが、最大心拍数は年齢に応じて変化する指標とされています。
一般的によく言われている最大心拍数の公式は 220-年齢 とありますが、
より正確な数値としては、208- 0.7*年齢 が近年の研究結果より導き出されております。

ただし、前述した通り心拍数には個人差があることもありますので、
自分の体調と心拍数をある程度気にしながらトレーニングを行うことを推奨します。

次に、トレーニングの種類別の心拍数の指標ですが、
最大心拍数を100%とした際に、以下の基準が推奨されています。

最大強度を高める運動:90%~100%
 - 主に瞬発力や運動能力向上を目的とする
無酸素運動: 80%~90%
-筋力や基礎代謝量向上を目的とする
有酸素運動: 70%~80%
ー 持久力向上を目的とする
脂肪燃焼運動: 40%~70%
 -脂肪燃焼や体重減量を目的とする
ウォーミングアップ:0%~40%
 - 体を動かす準備を目的とする

このように心拍数によって運動で得られる効果は異なります。
持久力を高めるためには、上記にある通り70~80%の心拍数で行うことが有効となります。

持久力と心拍数

心拍数と運動に関しての関係性はわかってきましたが、
実際に持久力を高めるための運動をするにあたり、
どのようにしたらいいのか、前述の心拍数の関係性と絡めて考察していきたいと思います。

まず、持久力を高めるためには基本的には70~80%の心拍数を保つことが重要であることはわかりました。

ただし、この状態だけでは実は効率よく持久力向上にはつながらないと私は思っています。
主な理由としては、持久力と対をなす瞬発力などがあまり鍛えられないことです。

持久力の最大の強みとしては、長い間力を発揮することができる力となります。
ただし、この力が変わらなかった場合、マラソンなどの競技でタイムを短くすることはできません。
なぜなら、スピード力が変わらないからです。

そのため、持久力を高めるトレーニングでも強度を高めたトレーニングも取り入れることを推奨します。

持久力を基本に考えたトレーニングとしては、
最大強度を高めるトレーニングを1割程度、筋力を向上するトレーニングを2割程度含むような形でやってみるといいでしょう。

例えばですが、ウォームアップで体を動かす準備をしたら、
筋力アップのトレーニングを実施。 例えば200mを何本か速く走るなど。
有酸素運動を取り入れながら交互に筋力アップトレーニングを入れることで、
筋力を向上しつつ持久力向上につながるようなトレーニングとなります。

そして、最大強度を高めるトレーニングを練習の最後に入れることで、
最後の最後の力を出し切る、全力を突破することができます。

わかりやすく5㎞のランニングで例えてみますと、
最初の1kmはウォームアップ程度に体を徐々に起こしていき、
次の3㎞は200m速く(8割ぐらいの力)で走り、400mはゆっくり心拍数を気にしながら走る。
最後の1㎞では、400mはゆっくり走り、その後徐々にスピードを上げていき、
最後の100mは全速力で走ることです。

これの練習では持久力だけでなく、筋力・スピードともに鍛えることが可能となります。

また、最後の全速力ダッシュの後はしっかりとウォームダウンとストレッチを行って体への負担を軽減させてください。

このようなトレーニングに心拍数を有効活用させるためには、
心拍数を簡単に測れるような装置をつけて、定期的に確認しながら行うことをお勧めします。