科学的な持久力の評価法3選

スポーツについての研究が進むにつれて、科学的にいろいろなことが明らかになってきています。
例えば、ハンマー投げの室伏選手が自分の競技について様々な観点から研究していることは有名です。

研究によっていろいろなことが明らかになってきていますが、
スポーツのなかでも基礎的な能力の一つである持久力についての研究はいろいろと行われてきました。
それらの研究によって、定量的に能力を測定し、評価する方法が明らかになってきています。

定量的に測定することについては、各個人の能力をある程度調べることができるため、
トレーニングの指標にも使うことができ、それによって各個人の練習に活かすことができます。

今回は、この科学的な持久力の評価法についていろいろと考察してみたいと思います。

心拍数による指標

まず、心拍数とトレーニングの関係性について考察してみます。

心拍数は、特定の期間内に何回心臓が拍動するかを計測する数値となり、
一般的には1分間の拍動数、bpm(beat per minutes)、を指すことが多いです。

心拍数ですが、トレーニングを始めたときには、すこし動くだけでかなり拍動数が増えることを実感すると思います。
しかし、トレーニングを続けていくにつれて、少しの運動では拍動数はあまり増えなくなってきます。

これは、トレーニングを始めたときに比べて運動する体ができたことが起因となり、
トレーニング前に比べて運動する際に必要なエネルギー量が少なくなることなります。

持久力評価として、同じ練習をしたときにどれだけ変化するかを記録していくことで、
能力向上を評価することができます。

たとえば、同じ練習メニューとして、1000mを5分で走るとします。
毎回の練習の最初に同一メニューをするとして、
練習後の心拍数を記録していきます。

おそらく、練習を続けていくうちに、記録をしなくても
練習を始めたときに比べて、同一メニューをこなした時の疲れ方などが違うなどから、
持久力の向上を実感すると思います。

また、心拍数による評価指標ですが、自身のトレーニングの強度を決めるのにもつかわれます。
たとえば、無酸素運動といわれる筋力を鍛えるトレーニングの時は、
自分の最大心拍数(208- 0.7*年齢)を指標にしてトレーニングをすることで
客観的にトレーニング指数がわかり、トレーニング強度を変えることが可能となります。

肺活量

次に肺活量について考察してみます。

持久力系の運動をする際には酸素を取り込む力が重要となってきます。
理由としては、体を動かすためには酸素が必要となるため、
そのため体の中にどれだけ酸素を取り込むことができるか、
どれだけの酸素を効率よく運ぶことができるか、が重要となります。

肺活量は肺の中にどれだけ酸素をためることができるか、吐くことができることができるかの評価方法となります。

肺活量は簡単には鍛えることはできませんが、
有酸素運動をすることで少しずつ鍛えることが可能となります。

重要なことは呼吸をしっかりすることと、呼吸を我慢することだと思います。
私自身は水泳をしていたので、それをベースに考えてみますが、
水泳では陸上競技とは異なり、常に呼吸ができるわけではないので
呼吸をコントロールする必要があります。

水泳の場合は、呼吸の動作がタイムにも影響するため、
呼吸回数を制限することもありますので、酸素を肺にため込むような習慣ができます。

そのため、水泳選手はほかの競技に比べて肺活量が若干高めだといわれています。

もちろん、ほかの競技でも同様に呼吸を鍛えることで、肺活量を高めることは可能です。
重要なことは呼吸を意識して行うこととなります。

最大酸素摂取量

肺活量で大量の酸素を肺にためることができたら、次は最大酸素摂取量の向上を目指します。

最大酸素摂取量とは、文字通り酸素摂取量の最大値となります。
酸素摂取量とは、有酸素運動を行う際に使用される有酸素性エネルギーを作り出すために、
呼吸などから取り込んだ酸素の量のことを指します。

この酸素摂取量は、運動強度に比例して増加していきます。
例えば、通常のランニングのペースで100の値が必要な人が
80%のペースで走る場合は摂取量は80となり、
逆に120%などの速いペースで走る際には摂取量は120となる。のようなものです。

酸素摂取量はトレーニングによって強化することが可能です。
強化するためには、持久力トレーニングだけではなく、
全力疾走などで一時的にでも体で摂取できる最大の酸素を摂取しなくてはいけない運動をすることです。

私たちの体は少しずつ進化・変化するようにできており、
例えば練習で体の限界まで動かした場合、体は一度この限界値を覚えます。
そのため、もし再度この限界地まで運動をしてしまったら、生命の危機にさらされる可能性があると考えるため、
少しずつですが限界値を引き上げようと体を進化させていきます。

逆に通常のメリハリのない生活ではその生活が必要なエネルギー量等と考えてしまうため、
限界値も引き下げてしまいます。

そのため、最大酸素摂取量を含む体の能力値を高めたいのであれば、
持久力系のトレーニングだけでは、限界値に到達しにくいため、全力の運動も取り入れる必要があります。

なお、この最大酸素摂取量については専門の機関で測定する必要があるため、
あまり簡単に取り入れることはできないかと思います。
しかし、もしプロフェッショナルのチームに所属するのであれば、
定期的に専門機関にて測定をしてもらうことで、自分の体の調子などが数値化できるため、
積極的に取り入れることでトレーニング効率も飛躍的に向上すると思います。