一気に差を付ける100m走のスタート

100m走は陸上競技の中でも一番短い競技で、
人によっては一瞬でレースが終わる早い競技となります。

そんな競技で最も重要となってくるのが、スタートとなります。
いかに早くスタートの号砲に反応するか、
いかに速く加速して自身の最高スピードに持っていくか、
スタートの方法一つで勝敗が分かれるといっても過言ではないでしょう。

そこで、今回はスタートに特化していろいろと考察してみました。

誰よりも早くスタートするための反射神経

スタートを制するために何よりも重要なのは、号砲に合わせてスタートするための反射神経となります。

これは、号砲の音および光を耳や目によって感知し体中の筋肉に動けと命令を送る(神経伝達)を
出来るだけ早くする力となります。

ここで重要なのは、反射神経を鍛えるためには神経伝達を発達させることとなります。

神経は脳からの命令を各組織に電気信号のように伝える道となり、
この神経を鍛えるためには、何度も同様の動作を繰り返すこととなります。

これは道路と同じで、多くの道路の幅や車線数等は、
交通量等によって判断されます。
例えば、交通量が多いところはより多くの車が通れるように車線が多く設置され、
逆に交通量が少ないところでは、一車線しか設置されません。

神経も交通量を増やすためには、似た様な動作を何回も何回も繰り返す必要が有ります。

そのため、スタートの号砲に反応する練習をご紹介します。
一番簡単な練習としては、
ランダムで号砲が出る様なソフトまたはコーチや友人・家族に号砲の代わりをやってもらい、
練習の号砲に反応して、スタートをするだけです。

ただし、常に陸上競技場のスタートにいることは出来ないため、
別の練習方法も考察してみます。
スタートをするためには、必ず胴体を上げる動作と足を前に出す動作が有ります。
この2つの動作を練習することで、スタートの練習になります。

簡単な動作としては、軽くしゃがみ、号砲と同時にジャンプをすることとなります。
この練習を続けていくうちに、号砲に反応する力と反応して即座に体を動かすことが可能となります。

静止の状態から最高速度までの加速力

スタートを決めたら、今度は静止の状態から一気に最高速度まで上げるための加速力が必要となります。

100mという短い距離、10秒〜15秒で終わってしまう早い競技のため、
ゆっくりと加速していたのでは、到底勝てる見込みはありません。

では、加速力を上げるためにはどのようにすれば良いでしょうか?

陸上選手の意見を調べてみると、10m先のゴミを拾うように走ると良いと言われています。
しかし、これではあまりよくわかりにくいため、もう少し具体的に考察してみました。

10m先のゴミを拾うように走ることを想像すると、
体を一気に起こすのではなく、体を少し前屈みで走ることであることが分かります。
なぜならば、ゴミを拾うためには少しでも地面に近い方に上半身ががあったほうが拾いやすいためです。

そこで、スタートをしたら、次は若干前屈みの体の方が足より前にくるように斜めに走り出すこととなります。

10m程は斜めに走り、前に、前にと地面を蹴ることで、一歩一歩が遠くの地面につくようになり、
結果加速に繋がります。

しかし、常にこの斜めの状態をキープすることは、
地球の重力に逆らう加速力を出し続けなくてはいけないため、現実的ではありません。

そこで、加速のための前衛の走りは10m程となっているのだと思います。

この加速力を練習するためには、具体的にスタートラインから10m〜15m程先に背の低いカラーコーン等をおき、
実際にそのカラーコーンを触るように走り始めることであると思います。

比喩的な表現を実際にやってみることで、体が動作自体を理解することに繋がります。

ぶれない体で真っすぐ前に進む

最後に、スタート時の加速をする上で重要なことは、前に進む力を邪魔しない体作りとなります。

物理でも同じなのですが、真っすぐ進もうとしているなかで、
体が右へ左へとぶれてしまっては、毎回方向習性することに繋がり、前に進む力が一部失われてしまいます。

例えば、同じ長さの矢印が5本あるとします。(これは物理学でベクトルと言われる物を明示的に表示しています)

真っすぐ100%の力が前に加わっている場合は、この矢印は5本とも全部同じ方向を向きます。
次に、一歩ごとの力が左右にぶれてしまう状態を考えてみますと、以下のようになります。
矢印を真っすぐなラインからすこし右に傾けます。
その後は、矢印の先から今度は、方向習性をするため、元の真っすぐのラインに向けて矢印を逆方向に2倍の大きさで傾けます。
例えば、10度右側に傾けていたら、20度左側に傾けます。

これで、先程の直線から少し右側に移動した距離と同様の距離分左側に矢印の先があるとお思います。

これを5本の矢印を交互に繰り返し、最初のすべてが真っすぐに配置された矢印と比べてみてください。
同じ矢印を5本使っているのにも関わらず、後者のほうが圧倒的に後ろ側に最後の矢印の先があると思います。

このように、前にしっかりと進めるためには、体の軸がぶれないようにする必要が有ります。

体の軸を保つために重要なことは、体幹を鍛えることとなります。

体幹の鍛え方はいろいろと有りますが、おすすめの動作は以下の通りです。
うつぶせになり、肘をつけた状態で体を上げる。
腕立て伏せの様な体勢で手の代わりに肘をつけている状態となります。
この状態を30秒〜2分キープするだけで、体幹が鍛えられます。

また、交互に体を動かすことから、先程の状態から、対角線上の腕と足を上げるのも良いです。

この姿勢で気をつけるポイントは、腰を水平に保つこととなります。
上げすぎても下げすぎても体幹を鍛える効力が薄まってしまうため、気をつけてください。

100m走という超短距離、各レースは10秒〜15秒という超短時間で終わってしまう協議であるからこそ、
スタートの差が後の結果に大きく響いてきます。

反射神経を鍛え、体を動かせるようにし、
加速力を高めて、一気に最高速度まで上げる練習をすることで、
自己ベストを更新することが出来ると思います。